事事関心! 仏閣探訪:
[ 神奈川県鎌倉市/極楽寺 ]
神奈川県鎌倉市/極楽寺           2019/04/08(月)更新
探訪案内 

 江ノ島電鉄「極楽寺」駅の出入口と線路を隔てた反対側にあるので、線路を跨ぐ古い赤い橋"桜橋"で迂回して徒歩1分ほどのところにある。
 正元一年(1259)北条義時の三男重時により建立された鎌倉では唯一の真言律宗の寺院である。 全盛期には、金堂、講堂、十三重塔などの伽藍のほかに49の塔頭を備えた大寺院だったが、合戦や火災、地震等により、今ではただ一つ残った吉祥院が本堂となっている。

寺院: 霊鷲山 感応院 極楽寺
宗派: 真言律宗
本尊: 釈迦如来
創建: 正元元年(1259)
開山: 忍性
開基: 北条重時
住所: 鎌倉市極楽寺3-6-7
札所: 鎌倉三十三観音第22番、鎌倉二十四地蔵第20・21番
参観: 無料
交通: 江ノ島電鉄「極楽寺」駅下車すぐ

【履歴】
・2012/05/10(木): 05/04(金)散策。
・2019/04/08(月): 04/08(月)「極楽寺特別拝観」を拝観。

山門 

山門


 小さな茅葺の山門が古刹の雰囲気を醸し出し佇んでいる。
 山門を潜り真っ直ぐ続く参道は桜並木となっており、進むと本堂、大師堂、転法輪殿(宝物殿)、茶屋などが建っている。


本堂 

 残念ながら境内は写真撮影禁止となっている。
 毎年四月七日から九日が特別公開日となっており、本堂の公開、宝物殿に安置されている本尊清凉寺式釈迦如来立像、釈迦如来坐像、十大弟子像、不動明王座像などの重要文化財が開扉される。


釈迦如来座像、釈迦如来立像

十大弟子立像/羅ご羅

 釈迦如来坐像は、胸の前で、転法輪という説法の印を結んだ釈迦如来像、座高90.5cm寄木造り。説法印を結んだ釈迦如来像は大変珍しく、全国で数少なく貴重である。引き締まった身体に張りのある顔、流れるように美しい衣文が印象的だ。
 十大弟子立像/羅ご羅。十大弟子とは、釈迦の弟子の中で特に優れた10人のこと。そのうちのひとり、羅ご羅は釈迦が出家する前に生まれた子で、戒律を厳格に守る弟子であったと伝えられている。 本尊の釈迦如来立像に随侍するこれらの立像は、写実に彫られ、姿形、年齢、服装などがそれぞれ異なるなど、丁寧に個性を表現しながら群像としての調和がとられている。

忍性塔 【重文】

忍性塔


 極楽寺の本堂裏の門を出て、路地を左手に進み西の丘陵へ登って行ったところにある墓地に建つ大五輪塔が忍性の墓だ。 安山岩製の五輪塔で高さ357pと巨大なものだ。鎌倉時代後期の五輪塔の特徴をよく伝えるもの(国重文)で、塔内には忍性の遺骨が納められている。 昭和五十一年(1976)の修理の際には、忍性の「骨蔵器」(国重文)が発見された。


あとがき

 2012/05に訪れた時は、鎌倉の街中から離れているせいか2,3人しかおらず静かに散策できたが、今回、毎年四月七日から九日の「極楽寺特別拝観」に合わせ訪れた四月八日(月)の境内はごった返ししていた。 今日は灌仏会も開かれていたので、そのせいもあるかもな―。甘茶を一杯戴いて桜の花を愛でながらひと時を過ごさせて頂いた。


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