事事関心! 仏閣探訪:
[ 神奈川県鎌倉市/宝戒寺 ]
神奈川県鎌倉市/宝戒寺           2012/12/21(金)新規
探訪案内

 鶴岡八幡宮の三の鳥居に向かって、横大路(八幡宮前の通り)を右手に歩いて行くと、突き当たりに鎌倉の「萩寺」として知られる宝戒寺(ほうかいじ)がある。
 開基は後醍醐天皇。開山は天台座主五代国師円観恵鎮慈威和上で、建武二年(1335)に創建された。
 ここは、北条義時が小町邸を造って以来、北条執権の屋敷であった所である。

寺名: 金龍山 釈満院 円頓 宝戒寺
宗派: 天台宗
本尊: 子育経読地蔵大菩薩像(【重文】)
建立: 建武二年(1335)
開山: 五代国師(円観慧鎮)
札所: 鎌倉江の島七福神(毘沙門天)、鎌倉観音霊場第二番、鎌倉地蔵尊霊場第一番
拝観: 8:00 - 16:30 大人100円
住所: 神奈川県鎌倉市小町3-5-22
アクセス: JR鎌倉駅東口から徒歩15分。

【履歴】
・2012/12/20(木): 12/19(水)散策。

山門

参道入口

「北条執権邸旧蹟」碑

 山門の手前に「北条執権邸旧蹟」の石碑が建っている。
「昔この場所に、北条氏の小町亭があった。北条義時以後代々の執権は大抵此処に住んだ。 あの北条高時が、朝に夕に宴会をして、時には田楽法師に対して、列席している重臣と共に、 直垂や袴を投げ与えて褒美の山を築いたというのもこの場所。 1333年に新田義貞が鎌倉に攻め入った時、戦火で焼けて廃塵と化す。 現在の宝戒寺は、1335年に足利尊氏が建てたもので、高時一族の恨みを鎮めるために、北条氏の菩提寺であった東勝寺を、この屋敷跡に建てて名前を変えたものである。」

本堂


 この本堂は昭和六年に再建されたもの。全体像を一目で観れないほど正面や両脇には樹木が生い茂っている。
 本尊の木造地蔵菩薩坐像は「子育経読地蔵大菩薩」と呼ばれ、地蔵像としては珍しい坐像である。(【重文】)
 また、本堂には鎌倉七福神のひとつで病魔退散・財宝富貴の福神である毘沙門天も祀られている。
 本尊の地蔵菩薩は、この宝戒寺前で産気ついた女性を世話したのが地蔵の化身の僧であったと言い伝えがある事から、子育てにご利益のあるお地蔵様である。 更に本尊の左右には梵天・帝釈天、手前には水子地蔵右の壇に閻魔大王が鎮座し、観世音菩薩と毘沙門天が安置されている。

鐘楼


 本堂左手に建っている。


大聖歓喜天堂


 本堂に向かって右手奥に大聖歓喜天堂がある。の大聖歓喜双身天王像(歓喜天・聖天様)(【国指定重要文化財】)が秘仏として厨子の中に安置されているそうだ。 その厨子の右側には十一面観世音菩薩立像が祀られている。 歓喜天が十一面観世音菩薩の功徳によって善神として仏教に取り入れられ観自在菩薩の権化身であるために歓喜天の傍には必ず十一面観世音菩薩(聖天尊本地仏)を祀ることになっているとのこと。


聖徳太子堂


 鎌倉で唯一つの聖徳太子堂である。聖徳太子は工芸技術を振興したことから、今でも工芸や建築にかかわる地域の職人さんから尊崇を受けている。


あとがき

 鶴岡八幡宮から少し離れているためか訪れる観光客は少なかった。

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