事事関心! 仏閣探訪:
[ 神奈川県鎌倉市/成就院 ]
神奈川県鎌倉市/浄妙寺           2012/05/10(木)新規
探訪案内

 JR横須賀線「鎌倉」駅下車、東口バスロータリーの京急バス5番乗場「鎌倉霊園正門前太刀洗」/「金沢八景駅」/「ハイランド」行のいずれかに乗り、「浄明寺」バス停で降車する。バス停から徒歩3分ほどで到着。
 浄妙寺は、臨済宗建長寺派の古刹である。鎌倉五山の第五位で文治四年(1188)に、源頼朝の忠臣で豪勇であった足利義兼が開創し,始めは極楽寺と称した。開山は退耕行勇と伝えられる。 行勇は、はじめ真言密教を学んだが栄西の門下に入り臨済禅を修めた。 源頼朝や政子、実朝も帰依した高僧である。
 至徳三年(1386)室町将軍・足利義満が五山の制度を定めた頃は七堂伽藍が完備し,塔頭23院を数える大寺院であったが火災などのために衰退し,現在は総門,本堂,客殿,庫裡だけ残っている。 足利尊氏の父・貞氏が中興開基で墓地に貞氏の墓と伝えられる宝篋印塔がある。
 境内は国の指定史跡となっている。

寺名: 稲荷山 浄妙寺
宗派: 臨済宗建長寺派
本尊: 釈迦如来坐像[鎌倉国宝館]
建立: 文治四年(1188)
開山: 退耕行勇
札所: 鎌倉三十三観音第九番
拝観: 入山/100円(本堂・収蔵庫: 事前予約制)
住所: 鎌倉市浄明寺3-8-31
アクセス: JR鎌倉駅東口5番バス乗場から「八幡宮方面行き」バスに乗車し15分、「浄明寺」バス停で下車し、徒歩3分。

【履歴】
・2012/05/10(木): 05/04(金)散策。

山門



 「浄明寺」バス停から案内版に従って歩くこと1分ほどで、さっそく浄妙寺の山門が見えてくる。
 かつて浄妙寺は広大な土地を有していた。現在でもその名残として、この付近一帯の地名として残ったのが「浄明寺」である。 浄妙寺にあやかって付けられた地名だが、本家の「浄妙寺」に少し遠慮して、あえて真ん中の漢字を変えて「浄明寺」としたと云う。

本堂

本堂

扁額「稲荷山」

 山門をくぐり境内に入ると、きれいに整備された石畳がまっすぐに本堂まで続いている。
 本堂は、寄棟造の銅板葺きで「起り」と呼ばれる膨らむような形の屋根が特徴的である。 現在の本堂は1756年に再建されたと伝わっている。
 堂内には南北朝時代に作られた鎌倉十三仏の一つである本尊の木造釈迦如来坐像や、お産の神である木造淡島明神立像、開山の退耕行勇坐像(南北朝,重文)が安置されている。
 なお、境内は国の国指定史跡となっている。

境内案内

開山堂:
 本堂の裏手には開山堂があり、中には、退耕行勇像 、藤原鎌足像 、三宝荒神像、伽藍神倚像など多数の寺宝が祀られている。
 本堂の裏手奥には墓地があり、その中段に足利貞氏(1273-1331)の墓と伝えられる宝篋印塔が立っている。 明徳三年(1392)の銘がありますので没した当時のものではないようだ。
鎌足稲荷:
 境内の右手の山中には鎌足稲荷といわれる小さな神社がある。藤原鎌足(614-669)が鹿島神宮に参詣する途上鎌倉に逗留したときの伝説を伝える。 由比の里に泊まって鎌足が見た夢のお告げに従い、鎌槍をこの地に埋めたという。 "鎌倉"の地名の由来の一つとして伝えられている。 鎌足が鹿島神宮に参詣したとすれば、関東や東北地方の経営に腐心してのことともいわれている。
喜泉庵:
 本堂の左手の喜泉庵は平成三年に復興されたものです。天正年間(1573-92)の記録によれば、境内には僧が抹茶をいただく茶堂があり、「喜泉」と呼ばれていたのにちなんで命名された。枯山水の庭園を楽しみながら、ゆったりとした雰囲気で抹茶をいただけるようになっている。
石窯ガーデンテラス:
 境内の左奥にある「石窯ガーデンテラス」は憩いの場所としてお食事やお茶を楽しめるそうだ。

あとがき

 訪れたとき境内は無人の状態だったこともあり、早々に本堂のみ拝し失礼したので、境内の様子は分からず。


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