JR鎌倉駅から江ノ島電鉄に乗り換え、二つ目の「長谷」駅にて下車。大仏通りと呼ばれている県道を北へ向かうと土産物屋が点在してくると、その先にあった。
寺名: 大異山高徳院清浄泉寺
宗派: 浄土宗
本尊: 銅造製阿弥陀如来坐像【国宝】
建立: 不明
開山: 不詳
住所: 鎌倉市長谷4-2-28
アクセス: JR横須賀線「長谷」駅下車、徒歩10分
履歴:
・2013/03/07(木) 散策。
訪れた時は残念なことに仁王門は修理中とのことで幌で覆われていた。潜り口を通って参拝料(200円)を払い境内へ入る。
ワシラウッド皇太子殿下 (ラーマ六世)手植の松 |
プラチャティポック国王陛下 (ラーマ七世)手植の松 |
1902年12月27日に来院したワチラーウット皇太子殿下(のちのラーマ6世)は、境内の一角に松の木を植樹された。
しかしながら、惜しくもその木は虫害に遭い、2009年9月、枯死した。
現在その場所に生える松は、2010年7月3日プミポン・アドゥンヤデート国王陛下の勅命を受け、ウィーラサック・フートラクーン駐日タイ王国特命全権大使が植樹された代替木である。
1931年4月9日に来院したプラチャーティポク国王陛下(ラーマ7世)が植樹された松である。
銅造阿弥陀如来坐像 |
大仏は高徳院の本尊で、高さは台座を含めて13.35m、重量約121tの青銅製の「阿弥陀如来坐像」だ。
建長四年(1252)から約十年かけて造立されたと云われている。
(奈良東大寺の大仏は高さ18m、重量250t)
現在は露坐(ろざ)であるが建立当時には金箔が施され高さ40mの大仏殿の中に安置されていた。
大仏殿は明応四年(1495)の「明応の大地震」による津波で被害を受け、さらに明応七年(1498)の東海地方大地震で倒壊した後は露座となった。
境内に置かれている53個の巨大な礎石のみがその威光を偲ばせている。
観月堂 |
奥にある観月堂は、十五世紀中頃、漢陽(今日のソウル)の朝鮮王宮内に建築されたと伝えられる建物で、大正十三年(1924)当時これを所持していた山一合資会社(後の「山一證券」)の社長杉野喜精氏により東京目黒の私宅から移築・寄贈された。 この建物の中には江戸後期の作品とみられる観音菩薩立像が安置されている(高徳院は鎌倉観音霊場二十三番札所)。
与謝野晶子歌碑 |
「かまくらや みほとけなれど 釈迦牟尼は 美男におわす 夏木立かな」(与謝野晶子)
長谷には、鎌倉能舞台・鎌倉文学館・吉原信子記念館などもあるので時間に余裕があれば訪れてみるのもよいだろう。
・「熟年 鎌倉ゆとりの旅」 ....ブルーガイド編集部 (実業之日本社)
・「鎌倉史跡散策(上,下)」....神谷道倫 (かまくら春秋社)
・「鎌倉湘南ガイドMAP」....(株)ルーツ (旅うらら dot COM)