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[ 神奈川県藤沢市/龍口寺 ]
神奈川県藤沢市/龍口寺           2014/08/22(金)新規

 日蓮聖人(1222〜1282)が入滅(死去)された後、直弟子の日法聖人が、延元二年(1337)に「龍ノ口法難の霊跡」として、一堂を建立し、自作の日蓮聖人像と、首の座の敷皮石を安置したのが、寂光山龍口寺の始まり。
 日蓮聖人の四大法難(松葉谷・伊豆・小松原・龍ノ口)の中でも、屈指の霊跡とされる龍口寺は、慶長6年(1601)に島村采女から土地の寄進を受け、諸堂・境内地が整い、現在まで連綿と法灯を継承している。

寺名: 霊跡本山 寂光山 龍口寺
宗派: 日蓮宗
本尊: 大曼荼羅
創建: 延元二年(1337)
開山:
札所:
拝観: 境内無料
住所: 藤沢市片瀬 3-13-37
アクセス: 江ノ島電鉄「江ノ島」駅下車、徒歩5分。

【履歴】
・2014/04/23(水): 散策

仁王門




 昭和四十八年(1973)に竣工した鉄筋コンクリート造り瓦葺屋根の建物である。
 仁王尊像は浅草寺の仁王門と同じ彫刻家村岡久作氏の作だ。

山門 



 元治元年(1864)に竣工した欅造り銅版葺の建物である。大阪雷雲寺の発願で豪商鹿島屋某が寄進した。 正面に「龍口寺」、裏面に「寂光山」の扁額が掛かり、門を飾る八枚の彫刻には、中国の故事が細密に彫られている。





大本堂 【神奈川建築物百選】


 天保3年(1832)の建立で、欅造り銅版葺、間口12間・奥行き15間の建物である。 神奈川県の代表的な木造大建築物で、正面には中老僧日法聖人作の日蓮聖人像が安置され、脇陣に六老僧・鬼子母神・清正公像等が祀られている。敷皮石を安置することから「敷皮堂」とも称し、堂内正面にその扁額が掛かっている。


五重塔 【神奈川建築物百選】


 明治四十三年(1910)に建立された。 欅造り銅版葺で、「日蓮一代記」の彫刻は明治34年一元流(藤沢彫川)の一元安信が施している。 建立年とのずれは途中で工事が中断されたため。 神奈川県唯一の本式木造五重塔で、大本堂とともに「神奈川建築物百選」に選定されている。


鐘楼堂 


 楼堂は昭和44年、龍ノ口法難750年を記念し、中山法華経寺から移築されたものだ。 新たに鋳造された梵鐘は700貫(2.6t)あり、「延寿の鐘」として、毎朝妙音を響かせている。


御霊窟 


 龍ノ口法難の際に日蓮が入れられていたとされる土牢。中には祖師像が安置されている。


あとがき 

 片瀬の片隅にあり、江ノ島の喧騒が嘘のように観光客の姿はなかった。

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