白根不動尊は、相模鉄道線の鶴ヶ峰駅から白根通りを北へ徒歩10分程の白根公園の中にある。 バスを利用するならバスターミナルから相鉄バス「[旭11]ひかりが丘団地経由 中山駅前行」に乗り、二つ目の「代官前」バス停で降りると道路の右側が白根公園だ。
寺名: 白根不動尊
本尊: 不動明王
創建: 康平六年(1063)
住所: 神奈川県横浜市旭区白根3-31
拝観: 無料
アクセス: 相鉄線「鶴ヶ峰」駅から徒歩約15分。
【履歴】
・2019/04/18(木): 04/17(水)散策。
源義家(八幡太郎義家)がこの不動を常に信仰していて、前九年の役でこの座像を甲の内に納め、奥州に向かい大勝を得たので、康平六年(1063)に鎌倉権五郎景政に命じて不動堂を建立させたのが白瀧山成願寺の起源である。
その後、新田義貞の兵火(1333)により全焼したが、江戸時代に畑から不動明王像が出土し、再建された。
不動堂の別当職「白瀧山正願寺」は明治初年廃寺となり、白根神社となったがその後も神仏混合時代の仏教の影響が強く残り、「白根のお不動さん」として近郊近在の人々から親しまれている。
白根不動の本尊は弘法大師の作と伝えられる約5cmの不動明王の座像である。本尊は五年に一度開帳される。
現在の不動堂は昭和四十六年(1971)に建てられた流造の堂宇である。
白糸の滝 |
歌碑 |
帷子川の支流である中堀川が境内を流れ、中堀川には大滝(現在の白糸の滝)と小滝(行者の滝)があった。
大滝(白糸の滝)は幅9.1m、落差5.5m、横浜市内では唯一といわれた自然滝だったが侵蝕がひどく、昭和62年度からの護岸修復工事後は、幅7m、落差3.2mとなった。
小滝(行者の滝)は『旭区郷土史』によれば、「不動丸小学校あたりの地中に三方から流れ集まる水を一本にし、松の管を通り流れ出ている。出口には、元禄年間作られたという"竜の首"がある」と記載されている。
今回はこの小滝は見学していない。
白糸の滝のほとりには万葉集巻20に採録された、奈良時代の頃、九州の沿岸警備に派遣された防人とその妻の相聞歌をしたためた歌碑がある。
「我が行の 息衝くしかば 足柄の 峰延ほ雲と 見とと偲ばね」
「わが夫を 筑紫へ遣りて うつくしみ 帯は解かなな あやにかも寝も」
白根公園は交通の便はかなり良いが人影はほとんどなかった。緑も多くいい雰囲気の公園なのに勿体ない限りだ。 お蔭で一人静かにお不動様をお参りできたんだけどねー。