事事関心! 仏閣探訪:
[ 神奈川県鎌倉市/杉本寺 ]
神奈川県鎌倉市/杉本寺           2019/09/04(水)新規
探訪案内 

 JR横須賀線「鎌倉」駅東口から京急バス[鎌23/鎌24/鎌36]に乗り「杉本観音」バス停で下車、バスの進行方向へ徒歩1分のところにある。
 天平三年(731)東国の旅をしていた行基が、「ここが観音様を祀る場所に相応しい」と考え、自ら彫った十一面観音を安置したことから始まったとされる。 その後、天平六年(734)に光明皇后が「東国には中央の力が行き渡っていない。願わくば財宝を寄付して人々を救うように」と観音菩薩に告げられ、東国の治安の安定を願い、右大臣藤原房前と行基に本堂を建立させたといわれている。

寺院: 大蔵山 杉本寺
宗派: 天台宗
本尊: 十一面観音
創建: 734年(天平6年)
開基: 光明皇后
開山: 行基
札所: 鎌倉・坂東三十三観音霊場第一番
参観: 200円
住所: 鎌倉市二階堂903
交通: JR横須賀線「鎌倉」駅下車、徒歩20分

【履歴】
・2019/09/04(水): 新規。

山門(仁王門) 






 山門は江戸中期・享保十五年(1730)に観音像の巡回開帳をして建立された。 八脚門で三間×二間、切妻・茅葺となっている
 安置されている仁王像は運慶作とも云われている。


観音堂 【県重文】

苔の階段(立入禁止!!)

観音堂

扁額「杉本寺」

御前立十一面観音菩薩像

 観音堂は貞享四年(1687)に再建されたもので五間四面の中世密教本堂形式、茅葺きの屋根が特徴的である。
 観音堂は堂内が公開されており、さまざまな仏像を身近で拝観することができる。
 堂内中央には御前立の十一面観音菩薩立像(運慶作??)、右手には、毘沙門天像(宅間法眼作)、不動明王像、観世音菩薩三十三応現身(運慶作)。左手には、新らしい十一面観音菩薩立像と地蔵菩薩立像(運慶作)・地蔵菩薩立像(快慶作)、一番左にはおびんずる様など多数の仏様がある。
 さらに、堂中央の一番奥に祀られているのは、秘仏の三体の十一面観音菩薩で、中心が慈覚大師作(【重文】)、向かって右手は恵心僧都作(【重文】)、左手が行基作で、"覆面観音"とか"下馬観音"とも呼ばれている。 薄暗いので表情など分からないなー。

五輪塔群、七地蔵尊 



 五輪塔群は、この場所は杉本城の一部であった時期もあり、南北朝の争乱期に南朝方の北畠顕家に攻め寄せられ自害した足利家重臣・斯波家長など、多くの武士の御魂を鎮めるためのものと云う。
 お地蔵さんの右端に風化の甚しい凝灰岩製の石仏地蔵菩薩像があるが、これは平安末期・三浦義明の長男でこの地に館を構えた杉本太郎義宗の守本尊と伝えられている。

熊野権現堂・白山権現堂 



 観音堂に向かい右手奥に加賀白山の白山大権現、熊野三山に祀られる熊野大権現が勧請した権現堂がある。


弁天堂 



 「古来より、当山の弁天尊をお参りすると大きな蔵が建つ程富に恵まれるという言い伝えがある。」、ありがたい弁天様とのことだ。


あとがき

 豪雨明けで曇天との予想に反し、鎌倉は晴天なり。杉本寺は多くの参拝者で混んでいた。

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