事事関心! 仏閣探訪:
[ 京都市下京区/東本願寺 ]
京都市下京区/東本願寺           2017/09/28(木)新規
探訪案内

 JR京都駅の中央口を出て京都タワー右側の烏丸通りを北へ向かうと一辻先左手に東本願寺がある。駅から気軽に散歩に行ける近さだ。
 東本願寺は、浄土真宗「真宗大谷派」の本山で「真宗本廟」といい、御影堂には宗祖・親鸞聖人の御真影を、阿弥陀堂には本尊の阿弥陀如来を安置している。 宗祖親鸞聖人の亡き後、聖人を慕う多くの人々によって聖人の墳墓の地に御真影を安置する廟堂が建てられた。これが東本願寺の始まりである。
 西本願寺が世界遺産に指定されているのに対して、此処は蛤御門の変による火災で焼き尽くされ、その後明治に入り再建されたもののため有形文化財(建造物)にとどまっている。

寺名: 本山 真宗本廟(通称: 東本願寺)
宗派: 浄土真宗大谷派
本尊: 阿弥陀如来
開基: 教如(本願寺第12世)
創建: 慶長七年(1602)
住所: 京都市下京区烏丸通七条上る常葉町754
アクセス: 京都駅より徒歩5分

【履歴】
・2013/10/18(金): 09/30(月)探訪
・2017/09/28(木): 09/27(水)再訪

御影堂門【登録有形文化財(建造物)】

表面

扁額「真宗本廟」

内側

 御影堂門は東本願寺の正門に当たり、蛤御門の変(1864年)で焼失した後、明治44年に再建された。 国内最大級の木造の山門である。基壇からの高さは26.897mで、奈良市の東大寺南大門(国宝)の25.461mを1m強、京都市東山区の知恩院三門(国宝)の23.846mを3m強、それぞれ上回っている。 2016年3月に4年に渡る大規模な修復が完了した。 楼上に釈迦三尊像を安置している。

阿弥陀堂門【登録有形文化財(建造物)】


 阿弥陀堂門は、切妻造・檜皮葺きの四脚門である。正背面に唐破風が設けられている。 境内で京都駅に一番近く、段差の無いバリアフリーの門となっている。 江戸時代中頃に、「唐門」の名称で建てられた。
 現在の阿弥陀堂門は、御影堂門と同じく明治四十四年の再建である。


阿弥陀堂【登録有形文化財(建造物)】



 阿弥陀堂は、御影堂の南側に位置する禅宗様を取り入れた仏堂である。 屋根は瓦葺きの単層入母屋造。建築規模は、間口52m・奥行き47mである。 床面積比で御影堂の半分以下しかないが、仏堂の大きさとしては全国七位である。
 現在の建物は、明治十三年(1880)に起工し、明治二十八年(1895)に完成した。


御影堂【登録有形文化財(建造物)】


 境内のほぼ中心に位置する和様の道場形式の堂宇である。 屋根は瓦葺きの重層入母屋造。外観が二重屋根であるため二層建築に見えるが、下部は裳階であり単層建築である。
 建築規模は、間口76m・奥行き58mであり、建築面積において世界最大の木造建築物である。
 現在の建物は、明治十三年(1880)に起工し、明治二十八年(1895)に完成した。 平成十六年三月(2004)から平成二十一年十二月(2008)にかけて、大規模修復が行われた。


鐘楼【登録有形文化財(建造物)】


 阿弥陀堂前方南寄りの高い切石垣基壇上に建つ。 円柱,三手先,二軒繁垂木で深い軒をつくり,入母屋造,檜皮葺の屋根を架ける。 大梁2本を互いに対角線方向に渡し中央交差部に鐘を吊り,直下に陶製の瓶を埋めるなど特徴をもつ。


あとがき

 御影堂門の修理が終わったので再訪した。此処は京都駅から近いので観光客が多く訪れると思って行ってみたが、広い境内は閑散としていた。
 阿弥陀堂と御影堂は常時解放されているので、行事が行われていないときであれば祭壇を拝みながら夢想出来るので心をリセットするのに最適だ。

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