事事関心! 仏閣探訪:
[ 京都府木津川市/浄瑠璃寺 ]
京都府木津川市/浄瑠璃寺          2021/10/31(月)新規
探索案内

 JR京都駅から奈良線「奈良行7:12」で「木津」駅へ、ここでJR関西本線に乗り換え次の駅「加茂」駅に到着。 ここまで約1時間20分!!、遠いなー。浄瑠璃寺へは此処から歩くと70分ほどかかるので便数が少ないが木津川市コミュニティバス当尾線を利用するしかない。 5分ほどの待ち時間でバスに乗り、今回は2ヶ所のお寺を巡るので「岩船寺」バス停で降りる。 まず岩船寺を拝観し、その後石仏コースを散策しながら浄瑠璃寺へ向かった。
 浄瑠璃寺の創建年は不明。一説には行基によって開基された説や、永承二年(1047)に義明上人が薬師如来を本尊として小さな堂を建てたのが浄瑠璃寺の始まりとする説がある。
 浄土式庭園を中心に、境内の東部に三重塔、西部に本堂を配置。本堂内には国宝の"九体阿弥陀如来像"(木造阿弥陀如来坐像)や"四天王像"が安置されており、建造物も仏像もすべて平安時代の作だ。 平安時代のお堂と仏像が現存するのは日本国内で此処浄瑠璃寺だけ!!。その阿弥陀様から「九体寺」の通称もある。 また秘仏の吉祥天・薬師如来像も有名である。

寺名: 小田原山 浄瑠璃寺(九体寺)
宗派: 真言律宗
本尊: 薬師如来像(秘仏)【重文】
創建: 永承二年(1047)
開基: 行基、多田満仲(源満仲)
霊場: 西国薬師四十九霊場第三十七番札所、関西花の寺霊場第十六番札所
   仏塔古寺十八尊霊場第十番札所、  南山城十一ヶ寺御朱印めぐり
拝観: 9:00〜17:00、料金/400円 住所: 京都府木津川市加茂町西小札場40
アクセス: JR「加茂」駅下車、徒歩約70分。
   JR「加茂」駅東口より木津川市コミュニティバス当尾線にて「浄瑠璃寺」バス停下車すぐ

山門

参道

山門

 寺院の長い参道(50mほど)を進むと正面に一間一戸の山門(薬医門)がある。門の両端には石の地蔵さんが祀られている。


本堂(九体阿弥陀堂)【国宝】


本堂【国宝】

九体阿弥陀仏【国宝】(webより借用)

 平安時代の嘉承二年(1107)に完成し保元二年(1157)に現在の場所に移転した。 当時、京都を中心に競って建立された九体阿弥陀仏を祀るための横長の堂(正面11間、側面4間)で、現存する唯一のものである。
 太陽の沈む西方浄土へ迎えてくれる阿弥陀仏を西に向かって拝めるよう東向きにし前に浄土の池を置き、その対岸から文字通り彼岸に來迎仏を拝ませる形にしたものである。
 本堂には、浄土の主である阿弥陀如来の9躯の木像が祀られており、本堂には扉が仏像と同じ数ついており、その後ろに仏像が並んでいる。阿弥陀如来は西方極楽浄土の主と呼ばれ、深く純粋な知覚を持っていると信じられている。

三重塔【国宝】

三重塔_宝池越し

三重塔_拡大【国宝】

薬師如来坐像【重文】(webより借用)

 この塔は治承二年(1178)に京都より、今の位置である池の東側に移されてきた。 この塔は、平安時代当時の唯一現存している建物であり、その他の建物は戦乱や火災によって消失してしまっている。 この塔は浄瑠璃寺へ移される直前に建設されたと推定されている。 1階の壁に沿った仏教の神々の絵画は、塔が修復された鎌倉時代(1185−1333)の後半からのものであると推測される。
 三重塔の中には、東方本尊である、木造で造られた医薬の仏である薬師如来像が安置されている。 薬師如来は、衆生の病苦を救う存在と考えられている。 この仏像は、12世紀に一木造りという手法で制作されており、国の重要文化財に指定されている。 またこの仏像は、当時制作された蓮の台座に現在も鎮座している。

宝池【特別名勝史跡】



 平安時代に作庭された京都で最も古い庭園の一つ「浄瑠璃寺庭園」は“庭の国宝”国の特別名勝および特別史跡に指定されている。
 池を含む庭園は久安六年(1150)に作られた(1976年に発掘され、その後復元)。 奈良・興福寺の僧・伊豆僧正恵信により伽藍が整えられた際に併せて造成されたものと云う。
平安時代に流行した庭園様式"浄土式庭園"(洲浜や中島のある池泉回遊式庭園)の代表的な庭園である。 この浄瑠璃寺で言えば、池の西側に本堂(仏様)が配され、東から拝む"西方浄土"(西方極楽浄土)の世界が表現されている。 ここ以外の池泉回遊式庭園の有名処としては平等院鳳凰堂、京都嵯峨の大覚寺大沢池がある。

あとがき

 京都のはずれまで足を運んだ甲斐はあったと思う。本堂に並ぶ九品仏やその他の仏像は壮観である。

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