JR京都駅南口(八条口)より徒歩約15分、東寺の北側に隣接して観智院がある。
東寺/食堂の北側にある北大門から北総門までの参道は「櫛笥小路(くしげこみち)」といい、平安時代以来そのままの幅で残っている京都市内ただ一つの小路であり、その小路の東側に建っているのが観智院である。
観智院は東寺塔頭・別格本山で、開山は杲宝僧正である。
延慶一年(1308)東寺に帰依した後宇多法皇が、西院に参籠中、二十一ヶ院の建立を予定されたうちの一つと伝える。
代々学僧をもって住持とし、東寺の別当職を兼ねた。客殿は国宝、重要文化財の五大虚空蔵五躯がある。
寺名: 真言宗総本山 東寺 別格本山 観智院
宗派: 東寺真言宗
本尊: 五大虚空蔵菩薩
住所: 京都市南区九条町403
アクセス: JR京都駅南口(八条口)より徒歩約15分。
其他: 建物内部の写真撮影は禁止!
【履歴】
・2019/04/05(金): 2018/10/28拝観。
西門(薬医門)は櫛笥小路に面しており、門の右奥が客殿、左奥が庫裏になっている。
本堂(パンフレット) |
五大虚空蔵五躯【重文】(パンフレット) |
客殿の東側には、観智院の本堂がある。
本尊の五尊はいずれも蓮の花弁で象どられた蓮台に結跏趺坐し、獅子、象、馬、孔雀、迦楼羅という鳥獣の上に鎮座している。
山科の安祥寺の恵運が請来したと伝えられ、学僧の賢宝が安祥寺から移して本尊とされた。
建物内は写真撮影禁止のためパンフレットより写真を借用している。
客殿(パンフレット) |
江戸時代のはじめ、第10世亮盛が再建した。
唐破風付の車寄せや押板形式の床の間といった中世の住宅様式を残しながら、柱の間隔を畳割りで決めるなど、近世の書院造へと移り変わる様子を伺がい知ることができる貴重な建物である。
客殿内部は、上段の間、次の間、羅城の間、暗の間、使者の間からなり、上段の間には、宮本武蔵筆の「鷲の図」と「竹林の図」が描かれている。
建物内は写真撮影禁止のためパンフレットより写真を借用している。
南大門 |
五大の庭 |
客殿の南には枯山水庭園が広がっている。
以前は異なるデザインの枯山水庭園だったが、真言宗の立宗1200年を記念して2017年に一新された。
客殿南側の枯山水庭園「五大の庭」は、空海が唐から帰国する際、海が荒れ難に遭うが、守護の海神に護られ無事帰国した様子を表現している、と伝えられている。また、東側の築山に立つ五つの石は五大虚空蔵菩薩像を表しているといわれている。
六地蔵尊 |
「地獄」、「餓鬼」、「畜生」、「修羅」、「人間」、「天上」の六道を行脚する地蔵菩薩である。
静観堂 |
庫裏の脇に建てられており、弘法大師空海の像が祀られている。
客殿と本堂を繋ぐ廊下に段差があり躓く人あり、庭の感傷に浸り足元への注意を怠ると危ない!!。