事事関心! 仏閣探訪:
[ 京都市北区/金閣寺(鹿苑寺) ]
京都市北区/金閣寺(鹿苑寺) [世界遺産]      2015/10/01(木)新規
探訪案内

境内図

 金閣寺は正式名称を鹿苑寺といい、相国寺の塔頭寺院の一つで、舎利殿「金閣」が特に有名なため一般的に「金閣寺」と呼ばれている。
 元は鎌倉時代の公卿、西園寺公経の別荘を室町幕府三代将軍の足利義満が譲り受け、山荘北山殿を造ったのが始まりとされている。 金閣を中心とした庭園・建築は極楽浄土をこの世に現したと言われ、有名な一休禅師の父である後小松天皇を招いたり、中国との貿易を盛んにして文化の発展に貢献した舞台で、この時代の文化を特に北山文化と云う。 義満の死後、遺言により寺となり、夢窓国師を開山とし、義満の法号鹿苑院殿から二字をとって「鹿苑寺」と名づけられた。

寺名: 北山 鹿苑寺(通称: 金閣寺)
宗派: 臨済宗相国寺派
本尊: 観音菩薩(方丈本尊)
創建: 応永四年(1397年)
開山: 夢窓疎石
開基: 足利義満
拝観: 400円(方丈公開は別料金)
住所: 京都市北区金閣寺町1
交通: 地下鉄烏丸線「今出川」駅下車、市営バス59系統「金閣寺・竜安寺・山越行き」にて「金閣寺前」バス停へ。

【履歴】
・10/06(日): 09/29(日)探訪。

総門と参道

総門

「世界遺産 金閣 鹿苑寺」標石

舟形石(一文字蹲踞)

 金閣寺には、外側から黒門、総門、唐門の三つがあり、唐門は方丈への入り口となっている。 黒門から参道に入り、登った先には総門をくぐってさらに進むと受付があり、すぐ左横に唐門がある。
 総門の手前の参道わき右手に大きな平たい石が目にとまる。 宝船を連想し、古来より縁起の良い石だと言われる「船形石」だ。 もともと馬小屋の付近に置かれており馬が水を飲むための器として使われていたようだが、後世では"手水鉢"だったと伝えられている。

唐門(からもん)

唐門

 唐門はその鹿苑寺の方丈(客殿)、つまり本堂にあたる建物の門である。通常は閉め切られ、方丈の特別公開時のみ中に入れる。 金閣寺の唐門は、正面に唐破風(からはふ)がついているため、「向(むかい・むこう)唐門」と呼ばれる。


鏡湖池【世界遺産】

鏡湖池越しの舎利殿

 舎利殿の目の前に広がる池の名前は鏡湖池(きょうこち)といい、この漢字に込められている通り鏡のように金閣寺を映し出すことから、その名前が付けられた。
 鏡湖池(きょうこち)を中心とした回遊式庭園は国の特別史跡・特別名勝に指定されている。


舎利殿

舎利殿

 舎利殿(金閣)は、一層は寝殿造の法水院、二層は武家造風の潮音洞、三層は唐様禅宗仏殿造の究竟頂と、それぞれ異なる三つの建築様式を巧みに調和させた建物になっている。 二層と三層は、漆の上から純金の金箔が張ってあり、屋根は椹(サワラ)の薄い板を何枚も重ねた柿葺きで、 頂上には金箔張りの輝く鳳凰が置かれている。 残念なことに国宝に指定されていた先代の舎利殿は昭和二十五年(1950)に全焼し国宝指定は取り消しされ、現在の舎利殿は昭和三十年に復元されたものだ。


榊雲、巌下水、銀河泉 

榊雲

巌下水

銀河泉

 鹿苑寺の境内の金閣の近くに当山鎮守春日明神を祀った古廟「榊雲」がある。
 「巌下水」は金閣から夕佳亭のある丘へと上る途中にある。その昔、義満の手洗いに使用されていたとのこと。
 「巌下水」のすぐ隣に「銀河泉」がある。銀河泉は足利義満がお茶の水に使ったと伝えられる泉だ。当時から金閣寺の中は水にまつわる場所が多かったことがわかる。

安民澤、富士形手水鉢

安民澤

富士形手水鉢

 安民澤(あんみんたく)は鹿苑寺開山前からある池の名前で、鏡湖池の水も此処が水源となっており、池の中央には白蛇を祀った「白蛇の塚」が建てられている。
 茶室の夕佳亭の前に富士形手水鉢が置かれている。露地に直接置かれ、つくばって手を洗うので蹲距(つくばい)とも言われ、八代将軍足利義政公遺愛の品だそうだ。

夕佳亭



 江戸時代の茶道家金森宗和が好んだ数寄屋造りの茶席で、夕日に映える金閣が殊に佳いと言うことから「夕佳亭」と名付けられた。


不動堂

不動堂

本尊: 石不動明王

 境内の中で丘になっているところに不動堂がある。ここの本尊は弘法大師が作られたと伝えられる石不動明王だ。 その後ろには独鈷水(どっこすい)と呼ばれる井戸がありその石組みは古く、多くの関心を集めている。


あとがき

 流石にここは観光客でごった返ししている。じっくり観て周ることも出来ないので足早に皆の流れに乗って散策した。

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