阪急電鉄京都本線「大宮」駅で下車し、四条通を西へ5分の「元祇園 梛神社」手前の坊城通りに左折し、南へ3分の処にある。
律宗大本山の仏教寺院で、本尊は地蔵菩薩、開基は園城寺(三井寺)の僧快賢である。
中世に寺を再興した融通念仏の円覚上人が創始したとされる「大念仏狂言」を伝える寺として、また新選組ゆかりの寺としても知られる。
寺名: 大本山 壬生寺(別称: 地蔵院、宝幢三昧寺)
宗派: 律宗
本尊: 地蔵菩薩立像【重文】
開基: 快賢僧都
創建: 正暦二年(991)
札所: 洛陽三十三所観音霊場第28番(中院)、京都十二薬師霊場第4番、
洛陽天満宮二十五社順拝第4番(一夜天満宮)
住所: 京都市中京区坊城仏光寺北入る
アクセス: 阪急電鉄京都本線「大宮」駅より徒歩8分
【履歴】
・2019/09/28(土): 09/24(火)探訪
表門は高麗門という薬医門を簡略化した門である。 薬医門よりも屋根が小振りで、手前に出ている鏡柱と呼ばれる柱にも小さな屋根が被っている。 現在の門は、寛政十一年(1799)に造られたもの。
昭和三十七年(1962)、本堂を全焼し本尊地蔵菩薩像を含む多数の寺宝を失った。 しかし新しい本尊延命地蔵菩薩立像(重文)が、律宗・総本山「唐招提寺」から移されて、昭和四十五年(1970)に本堂の落慶法要が行われた。
中院は、壬生寺境内に残る唯一の塔頭寺院(子院)である。 本尊は鎌倉時代に造られた十一面観音像で、健康長寿のご利益があるといわれている。
水掛地蔵堂内には、江戸時代中期の作と伝わる水掛地蔵が安置されている。 水を掛けながら願い事をする地蔵尊で、今でも願掛けに訪れる方が絶えない。
弁天堂は明治二十七年(1894)に再建されたもので、内部には清水寺の延命院から移された秘仏の弁財天が祀られている。
千体仏塔は平成元年(1988)に壬生寺の創建1,000年を記念して造られた。 石仏は明治時代のもので、京都市の区画整理によって壬生寺に集められたものだ。 ちょうど千体の仏像が、ミャンマーの仏塔であるパコダの形のように安置されている。
夜啼き地蔵 |
嘉永四年(1851)の再建。梵鐘は、嘉永元年(1848)に鋳造されたものとのこと。
この地蔵菩薩(石仏)は『夜啼き地蔵』あるいは、『おせき地蔵』とも呼ばれ病気平癒や幼児の夜泣き止めにご利益があるという謂れがある。
元は壬生寺の塔頭、中院に祀られていた。
今回は境内の隅々まで観て回っていない。壬生寺歴史資料室も観てないしな―...。