事事関心! 仏閣探訪:
[ 京都市上京区/妙顕寺 ]
京都市上京区/妙顕寺            2019/09/29(日)新規
探訪案内

 地下鉄烏丸線「今出川」駅下車、烏丸通を300m北上し、歩道橋先で寺之内通りに左折する。あとは道なりに西へ350mほど進むと右手にある(徒歩10分)。
 妙顯寺は、鎌倉時代後期の元亨元年(1321)に創建された、洛中における日蓮宗最初の寺院である。 日蓮宗の開祖、日蓮大菩薩の遺命を受け、帝都弘通を果たされた肥後阿闍梨 日像菩薩により建立された。 本能寺の変後、豊臣秀吉の命により、堂宇を現在の地である小川寺之内に移転、今日の伽藍の形が定まった。
 江戸時代には天明八年(1788)の「天明の大火」により、伽藍の大半を消失したが、すぐに復興した。 現在の建物の大半はそのときに再建されたものである。

寺名: 具足山 龍華院 妙顯寺
宗派: 日蓮宗大本山
本尊: 三宝尊
創建: 元亨元年(1321)
開山: 日像上人
拝観: 境内自由、本堂・庭園:500円
住所: 上京区妙顯寺前町514
アクセス: 地下鉄「今出川」駅下車、徒歩10分

【履歴】
・2019/09/29(日): 09/23(月)探訪

大門、小門

大門

小門

 寺ノ内通に面して立派な大門と小門がある。大門を潜ると石畳の参道が真っ直ぐのびており、その先に本堂が建っている。


本堂

本堂−正面

扁額「四海唱導」

 

 本堂は、桁行七間、梁間七間、入母屋造、本瓦葺の建物で、天明の大火(1788)で焼失後、天保十年頃に再建されたものだ。
 須弥壇はそれはそれは豪華な荘厳で、本尊「七字名号」と三祖師が祀られている。
 扁額「四海唱導」は、世の中(四海)の人々に教えを説いて(唱導)人を導くことを表す。

三菩薩堂



 三菩薩堂は、日蓮、日朗、日像の三祖を合祀する祖師堂である。


尊神堂



 安産や子供の守護神鬼子母神が本尊である。


御真骨堂



 日蓮大聖人、日朗聖人、日像聖人の御眞舎利を奉安するお堂である。 扁額「鐘眞窟」と揮毫(きごう)されている。元は御真骨堂は「鐘眞窟」と云っていたらしい。


鐘楼


 鐘楼は、天明の大火(1788)で焼失後に再建された。 その後、昭和四十年(1965)に大門の東隅から、五重塔があった現在地に移築された。
 梵鐘は正徳三年(1713年)鋳造のもの。


慶中大菩薩



 三菩薩堂の裏手に"慶中大菩薩"のお社がある。
 慶中大菩薩は元々、京都御所の守護神として女官らに崇拝されていたのが、後醍醐天皇の勅願寺として妙顕寺を建立した際に移された。
 慶中様は、神様でも佛様でもあり御尊体は袈裟を着られた立像とのこと。 2月、2の午の日に慶中大菩薩で、慶中様大祭(火焚祭)が行われている。

あとがき

 妙顕寺は桜の名所中の名所だそうだ。でも、本数はさほどではないんだがなー。静かな境内を楽しむならこの季節で良いが、桜の季節は晴れやかで格別だろうな―。
 尾形光琳ゆかりの寺なので「光琳曲水の庭」など見学するとよい。


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