事事関心! 仏閣探訪:
[ 京都市左京区/真如堂(真正極楽寺) ]
京都市左京区/真如堂(真正極楽寺)      2015/10/10(土)新規
探索案内

 地下鉄丸太町駅前にて京都市バス乗場で93系統、204系統に乗車(約10分)し「錦林車庫前」または「真如堂前」バス停で下車、徒歩約8分と少し不便なところにあることもあり、観光での参拝者はとても少ないようだ。
 真如堂は、正式には真正極楽寺と称する天台宗の寺で、もとは、その本堂が真如堂と呼ばれていた。 最後の遣唐使として海を渡った円仁(慈覚大師)の作とされる阿弥陀如来像を本尊とする。 戒算上人が永観二年(984)比叡山延暦寺の常行堂に安置された阿弥陀如来像を神楽岡に移し開創した。 真如堂は一条天皇の勅願所として栄えたが、応仁の乱で堂塔を焼失。 その後、数次にわたる変転を経て、元禄六年(1693)に現在地に再建された。 本堂は、京都市内にある天台宗の本堂では最大規模を誇り、重要文化財となっている。 国宝の法華経六巻は仏師運慶の願経として知られている。

施設: 鈴聲山 真正極楽寺(真如堂)
宗派: 天台宗
本尊: 阿弥陀如来像
住所: 京都市左京区浄土寺真如町82
アクセス: 白川通を走る市バス「真如堂前」下車、徒歩約8分(京都駅前より市バス5系統)。

山門

赤門(総門)

 真如堂の総門は元禄年間の建立で、赤く塗られているところから「赤門」と呼ばれている。 この門に敷居がないのは、神楽岡の神々が毎夜当寺に参詣する際に躓ずかないようするためとの伝説がある。


本堂【重文】

 総門を潜り真直ぐ続く石畳の参道を進むと正面に本堂がある。 訪れたときは修復中のため建物正面には蔽いが懸かっていた。


本堂【重文】

扁額「真如堂」

 真如堂は本堂の名称だ。享保二年(1717)に建立された。 「真如堂」の額は享保十一年(1726)、宝鏡寺宮から寄進されたもの。
 徳川五代将軍綱吉と桂昌院によって寄進された本堂の中には、本尊阿弥陀如来、安倍晴明の念持仏といわれる不動明王、千手観音が祀られている。

三重塔

三重塔

 三重塔は約30mの高さがあり、宝暦年間(1751〜1764)に建立された後、文化十四年(1817)に再建され、さらに昭和九年に修理がなされている。
 塔の中では歴史の浅いものではあるが、江戸時代の建築様式をしっかりと体現し、各層に擬宝珠勾欄(ぎぼしこうらん)を設けたその姿は、どっしりとした古塔の風格が感じられる。 組物や垂木の木口が白く塗られているのが特徴的で、現在は京都府の文化財にも指定されている。


見どころ

 観光の端境期にあたる九月末に訪れた。 まだ、秋の気配は全く感じられず、どちらかと言うとまだ夏盛りのような暑さだったので、つい山門の傍らで話をしながら佇んでいた背広を着た壮年を見たときには、「あっ、やっぱり日陰で涼んでしまうよねー」と思ってしまうほどだった。

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