京都駅前バスターミナルから市営バス206系統[三十三間堂 清水寺・祇園・北大路バスターミナル行き]に乗り、「清水道」バス停で降り北方向に進み、1つ目の信号で右折し約50mほど緩やかな坂道を行くと右手にある。
八坂庚申堂は日本三大庚申のひとつで、日本最古の庚申堂でもある。
寺名: 大黒山延命院金剛寺庚申堂(八坂庚申堂)
宗派: 天台宗
本尊: 青面金剛童子
創建: 天徳四年(960)
拝観: 9:00〜17:00境内無料。
住所: 京都市東山区金園町390
アクセス: 市バス「清水道」下車、徒歩約7分
【履歴】
・2014/10/04(土): 09/28(日)探訪
京都の八坂庚申堂(金剛寺)、大阪の四天王寺庚申堂、東京の入谷庚申堂(小野照崎神社の庚申塚)を云う。
山門 |
平成二十九年(2017)に保存修理工事が行われ現在の色鮮やかな姿になった。
山門の屋根の上にも三猿がいる。
境内で一際目を引くのがカラフルな布地の「くくり猿」だ。
「くくり猿」とは、手足を縛られて動けなくなった猿の姿のお守り。
欲望のままに行動する猿を動けない姿にすることで、欲に走らないようにとの"戒め"を意味している。
病気平癒のコンニャク封じが有名で、腰痛、頭痛、神経痛等にご利益があるとされている。
庚申堂 |
扁額「庚申堂」 |
三猿の鳥衾 |
現在のお堂は延宝七年(1679)の再建である。
本尊には「青面金剛」が安置されている。
青面金剛は飛鳥時代、京都の豪族である秦氏の守り神として中国大陸から招来され祀られた。
しかし今から約1000年前の平安時代に、八坂庚申堂の開祖である浄蔵貴所(じょうぞうきしょ)が一般の人も青面金剛にお参りできるようにと、天徳四年(960)に八坂庚申堂を創建し、以後、日本最初の庚申信仰として信仰を集めるようになったそうだ。
なで仏(賓頭盧尊者) |
常香炉 |
地蔵石仏 |
釈迦の弟子で賓頭盧尊(びんずるそん)。通称「おびんずる様」と呼ばれ、堂の前に置かれている「なで仏」で、病んでいる部位をなでると除病の功徳があるといわれる。
お釈迦様が在世のころ、特別の神通力の持ち主であった賓頭盧尊者が、その神通力を世の人々に自由自在に誇示して見せたので、お釈迦様がお怒りになって、「お前は究極の悟りを得ず、この世にとどまって仏法を守り、人間の病を癒し、多くの衆生を救いなさい」と命令された。尊者はお釈迦様の言葉を守り、今に至っても人々を救う菩薩である。有難いなー。
ここの常香炉は"三猿香炉"だ。この香炉は、三猿が香炉の脚として配されている。
それぞれの猿が己に問いかけてくるかのようだ。
八坂庚申堂の門前に「夢見坂」と彫られた石柱がある。「夢見坂」とは、東大路通り交差点から法観寺(八坂の塔のある寺)までの「八坂通り」の別名で、八坂の塔を望める京都らしい街並みと石畳が風情ある坂道である。
「夢見坂」は法観寺の開基といわれる聖徳太子が、いつか京都に都が遷るという夢を見たという言い伝えから名づけられたそうだ。
東大路から八坂通りの緩やかな坂道をブラブラ進むと、坂の先を見て「あっ! 八坂の塔だ」とつい立ち止まるが、丁度その場所右手に庚申堂はある。 そして、ここも若い女の人が多いので気後れしてしまうんだよねー...。