事事関心! 仏閣探訪:
[ 東京都港区/妙定院 ]
東京都港区/妙定院            2019/11/03(日)新規
探訪案内 

 宝暦十三年(1763)、徳川九代将軍家重公を開基と仰ぎ、三縁山増上寺四十六世妙誉定月大僧正によって開山された。 寺号は増上寺、院号は定月上人の戒号より「妙定院(みょうじょういん)」と称した。 増上寺の別開蓮社また別院として位置付けられて、六時勤行・念仏不断の道場であり、また当時山内五十一ヵ寺中、明蔵(一切経)を有し仏典研究の中心的存在でもあり、後さらに、浄土宗の准檀林の寺格を持った、念仏道場・学問研究の名刹として知られてきた。

寺名: 三縁山 増上寺 妙定院(みょうじょういん)
宗派: 浄土宗
開祖: 妙誉定月大僧正
創建: 宝暦十三年(1763)
本尊: 裳かけ阿弥陀如来像(快慶作)
住所: 港区芝公園4-9-8
アクセス: 地下鉄大江戸線「赤羽橋」駅下車、赤羽橋口より東へ橋を渡り徒歩1分

【履歴】
・2019/11/03(日): 11/01(金)拝観。

山門 



 山門を潜ると正面に本堂、左に浄土蔵・熊野堂が向かい合って建ち、一番奥に寺務所がある。


本堂 

本堂全景

扁額「妙定院」

 昭和二十年(1945)の空襲で土蔵以外は焼失、平成二十年(2008)に本堂他総伽藍が新たに再建された。



本尊: 裳かけ阿弥陀如来像

 本尊は快慶作と伝わる「裳かけ阿弥陀如来像」である。
 本尊を祀る須弥壇は正面のガラス戸越しに覗くことが出来た。


浄土蔵 

浄土蔵

本尊: 一光三尊阿弥陀如来像

 文化八年(1811)建立の修復前は二階建ての収蔵蔵だったが、平成十八年(2006)解体修理移転時に一階建に変更され、京間寸法の梁間二間、桁行三間の土蔵造りとなっている。

 修理後の内部には十三世貞賢上人ゆかりの昭和本堂の建築彫刻と須弥壇を移設、伝来の仏像・彫刻を展示する空間としている。 須弥壇に祀られた本尊は、善光寺の本尊と同じ姿の一光三尊阿弥陀如来像である。

熊野堂 



 寛政八年(1796)に妙定院の鎮守として建立された。熊野三社大権現を本尊としている。 かつては境内南東奥にあったが、この場所に平成十七年からの整備工事にて平成二十年(2008)解体移築・修復された。
 


災除地蔵尊 江戸南方四十八所地蔵尊参 第二十七番


 開創当時から境内に地蔵堂があり、木造寄木造丈六金箔置の大地蔵尊坐像が安置されていた。 相貌は崇高な中にも温容慈光が参詣者の心を打ち、延命子育・利益広大と言い伝えられてきた。 のち、「江戸南方四十八所地蔵尊参」(寛政六年(1794)撰)の第二十七番に列せられ、多くの参拝者でにぎわった。 昭和二十年(1945)の東京大空襲で消失したが、惜しむ声多く、唯一残った守護札版木をもととして石像で再建され、霊験あらたかと親しまれている。


あとがき

 十年以上門前を通っていても拝観する機会が無かったが、今回「2019年 妙定院展」を知り拝観に伺った。 毎年展示物や公開範囲を変えているようなので今回拝観出来なかった本堂、熊野堂を拝観しに再訪したい。


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