JR「鶯谷」駅南口を出て駅前の道路を左へ向かう、すぐのところにある跨線橋を渡り進むと言問通りへ出る(約200m)。 「鶯谷駅下」交差点で通りを渡り右折すると左側に要伝寺がある。要伝寺先の脇道に左折し、約300m直進すると右側にある。
寺名: 西蔵院境外仏堂不動堂
通称: 御行の松不動尊
札所: 関東三十六不動霊場第13番
住所: 台東区根岸4-9-5
アクセス: JR鶯谷駅南口 徒歩10分
【履歴】
・2014/11/14(金): 11/12(水)散策。
御行の松不動堂−全景 |
不動堂 |
提灯 |
戦後、初代の「御行の松」の根を土中より堀り出して保存し、不動堂の中にこの根の一部で彫った不動明王像を祭っている。
不動明王像は下谷2丁目大工・桜田幸三郎氏が彫った約40cmの像という。
御行の松−初代 |
御行の松−三代目 |
江戸期から、根岸の大松と人々に親しまれ、『江戸名所図会』や広重の錦絵にも描かれた名松だ。
現在の松はその三代目である。
初代の松は、大正十五年に天然記念物の指定を受けた当時高さ13.63m、幹の周囲4.09m、樹齢350年と推定された。
枝は大きな傘を広げたようで、遠くからもその姿が確認できたという。
しかし、天災や環境悪化のため昭和三年に枯死し、同五年に伐採された。
二代目の松は、昭和三十一年に上野中学校敷地内から移植したが、これも枯死してしまい、昭和五十一年八月、三代目の松が植えられた。
戦後、初代の松の根を土中より堀り出して保存し、不動堂の中にこの根の一部で彫った不動明王像をまつり、西蔵院と地元の不動講の人々によって護持されている。
「御行の松」の名の由来に定説はないが、一説には松の下で寛永寺門主輪王寺宮が行法を修したからともいわれる。また、この地を時雨が岡といったところから、別名「時雨の松」とも呼ばれた。
正岡子規歌碑 |
歌碑 |
狸塚 |
「薄緑 御行の松は 霞みけり」(正岡子規)
歌碑の左隣に「狸塚」ってなんだ???、という訳で調べてみてビックリ!!
「根岸お行の松 因果塚の由来」という落語を聞いた地元の有志がジョークで創った「狸塚」と双子の狸と言う事で、二匹の狸の焼き物を並べているそうな。
たった100mほどしか離れていないが西蔵院へは足を運んでいない。根岸のように江戸から続く各地には当時の名所など謂れのある旧跡が残っているので、思いもかけない出会いの楽しみがある。