事事関心! 仏閣探訪:
[ 東京都新宿区/亮朝院(りょうちょういん) ]
東京都新宿区/亮朝院            2017/04/10(月)新規
探訪案内 

 亮朝院は都電荒川線「面影橋」駅で降りて、新目白通りを横切った処にある路地を進むと150mmほど先の右手道路わきにある。
 正保四年(1647)に開基日暉上人は、身延山久遠寺二十七世日境上人から七面山尊像と一木に躰同作の七面大明神の尊像を授けられ、これを江戸牛込に伝え草庵を結んで布教を始めたのが創立と云われている。
 江戸城大奥老女「能勢近江局」を通じて三代将軍家光以来代々将軍家の武運長久祈願所となり、明暦三年荒藺山の地(現位置より南1km)に七面堂が建立された。 その後、寛文十一1年(1671)現在の地に幕府から替地をうけて移転した。
 江戸名所図絵には高田七面堂として掲載され、一般には「赤門寺」と呼ばれていた。七面信仰の江戸進出の嚆矢である。 開創から現在に至るまでおよそ350年。その間震災、火災を受けず、太平洋戦争の戦火も免れて、七面大明神尊像はじめ朝日祖師尊像等貴重な仏像を格護し、都内に少い本堂・七面堂の江戸時代木造建築を存し、また古文書等多数も伝えられている。

寺名: 如意山 亮朝院 栄亮寺
宗派: 日蓮宗
本尊: 三宝祖師
創建: 正保四年(1647)
開基: 日暉上人
住所: 新宿区西早稲田3-16-24
アクセス: 都電荒川線「面影橋」駅下車、南へ徒歩3分

【履歴】
2017/04/10(月): 04/07(金)探訪。

山門 

山門

扁額「如意山」

 赤塗りの山門は昭和十年に再建された。赤塗の門から「赤門さん」,「赤門寺」と呼ばれるようになった。


本堂 



 本堂は、袴腰鐘楼門から入るとまっすぐ正面にある。嘉永三年の建立で、昭和二年に修復を受け今日に至る単層寄棟造りの建物である。


七面大明神堂と金剛像 

七面大明神堂

扁額「七面大明神」

七面大明神尊像

 山門より入ると正面に七面大明神堂がある。
 七面大明神堂は享保三年の建立で、天保五年に瓦葺になり、最近では昭和二年に修復がなされている。単層入母屋造り。
 日蓮宗の日暉上人が五明村(現在の戸山町)に「七面尊像」を祀ったのが始まり。 明暦元年(1655)には徳川家綱から将軍家の祈祷所として自筆の書を賜った。


金剛力士像【区文】

金剛力士像【区文】

 石造金剛力士像は宝永二年に造られたもので約150pの高さがある。 恐ろしい形相をしながら約300年間も本尊を守り続けている。 新宿区文化財に指定されている。


鐘楼門 

表側

扁額「如意山」

内側

 除夜の鐘が釣られる鐘楼門は、重層入母屋袴腰の建物で、昭和五十四年の建立である。
 銅造の梵鐘は、江戸鋳物師の鋳造技術が極めて高かった元禄十五年(1702)に造られたもので総高141.5cmある。


あとがき

 すぐ隣にある天祖神社を訪ねたついでに狛犬があるとのことで立ち寄ったが、思いの外見るべきものがあり得した気分になった。


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