事事関心! 神社探訪:
[ 神奈川県中郡大磯町 ]
神奈川県中郡大磯町            2016/03/31(木)更新
コース案内

 中郡大磯町にある神社のうち下の表の神社を番号の順に参拝した。五月二十一日(火)午前九時すぎ〜正午までの約3時間の行程だった。

NO.神社名住所拝観期日備考
 01 高来神社 中郡大磯町高麗2-9-472016/03/22
 02 神明神社 中郡大磯町大磯9782013/05/21
 03 日枝神社 中郡大磯町大磯18262013/05/21
 04 道祖神社 中郡大磯町大磯16812013/05/21
 05 浅間神社 中郡大磯町大磯15922013/05/21
 06 秋葉神社 中郡大磯町大磯1061隣2013/05/21
 07 熊野神社 中郡大磯町大磯15322013/05/21
 08 八大龍宮 中郡大磯町大磯13982013/05/21
 09 愛宕神社 中郡大磯町大磯11462013/05/21
 10 白山神社 中郡大磯町大磯1253隣2013/05/21
 11 宇賀神社 中郡大磯町西小磯112013/05/21
 12 白岩神社 中郡大磯町西小磯8532013/05/21
 13 八坂神社 中郡大磯町西小磯2792016/03/22
 14 八坂神社 中郡大磯町国府本郷北中丸7532016/03/22
 15 守公神社 中郡大磯町国府本郷1120-112013/05/21
 16 六所神社 中郡大磯町国府本郷9532013/05/21
 17 八坂神社 中郡大磯町国府新宿536付近2016/03/22
 18 日吉大権現 中郡大磯町国府新宿7672016/03/22

【履歴】
・2013/05/21(火): 作成
・2016/03/31(木): 3/22(火)散策

高来神社 中郡大磯町高麗2-9-47

 JR東海道線「大磯」駅で下車、左手の道の坂を200mほど下ると国道1号線(東海道)の「大磯駅入口」交差点に出る。 高来神社はここから東海道(国道一号線)を1km余り平塚方向へ戻った処にある。


一の鳥居

二の鳥居

本殿

神額「....」

 高麗山は古代から神宿る山として信仰を集めていたという。 神功皇后の三韓征伐の後、武内宿禰が奏上して、東夷静謐の為に神皇産霊神・高麗大神和光(高麗権現)を高麗山上に遷して祀った。 それがこの神社の始まりだとされている。
 江戸時代以前には高麗権現を祀る高麗寺という神仏習合の寺院があったが、明治になり神仏分離令で寺は廃され、高麗神社と改称された。その後、明治三十年になりさらに「高来神社」に改称された。
 一の鳥居の前に建つ社標石の文字は、紀州徳川家第八代藩主だった徳川頼倫の麗筆という。 頼倫の実弟徳川茂承が高麗に土地を購入して別荘を建てたため、高麗山の麓の住人はその別荘を「紀州さん」と呼んでいたという。 鳥居の神額は、明治の軍人政治家で第二次山縣内閣では文部大臣も務めたことのある樺山資紀の筆によるものとのことだ。
 現在の本殿はかって高麗寺の本尊だった千手観音菩薩を安置して祀っていた下宮である。


神興殿

平嘉久社

豊受姫大神

龍神様

 平嘉久社と称える祠には、山の神、農業の神、航海の神、が祀られている。

神明神社 中郡大磯町大磯978

 JR東海道線「大磯」駅で下車、左手の道の坂を200mほど下ると国道1号線(東海道)の「大磯駅入口」交差点に出た。 歩道橋を渡り東海道を平塚方向へ歩くと30m程先に鎮座している。


鳥居

社殿

手水舎

 神明神社は古来紅葉山(北の方向にあった)の神明台に祀られていたが、江戸時代中期の享保年間(1716-1735)に神明台から神明森(ふれあい会館付近)に一時遷座、その後現在地に遷座した。 現在の社殿は昭和五年に神明造にて再建されたものである。
 御祭神は天照大神である。

日枝神社 中郡大磯町大磯1826

 JR東海道線「大磯」駅で下車、左手の道の坂を200mほど下ると国道1号線(東海道)の「大磯駅入口」交差点に出る。 陸橋を渡り東海道を平塚方向へ進むと「三沢橋東側」交差点の直ぐ先右手に入る脇道に折れると10mほど先左手日枝神社が鎮座していた。


鳥居

社殿

神額

道祖神社(古くは賽神社) 中郡大磯町大磯1681

 日枝神社の正面に正対する路地へと進む。150mほど進むと川がある。 橋を渡り、そのまま直進し、更に70mほどの所にある国道139号線の手前の四つ角で左折する。 その路地を30mほど進むと左手に道祖神社が鎮座していた。


鳥居

社殿

 道祖神は道路の要所に置かれ、道路安全の神であったが、子供達の守護神となり、更に男女生殖神となった。 大磯町の道祖神は、南下町内に、坂下、浜之町、大泊、子ノ神の4つあり、北下町内に、中宿、浅間、大北の3つある。
 佐義長祭(さぎちょうさい)が有名。


佐義長祭
 左義長は中国漢時代の正月行事として行われ、爆竹によって厄除けしたと云われている。 わが国では承久元年(1219)より鎮護国家、五穀豊穣を祈る祭りとして行われるようになった。
 大磯の左義長はセエノカミサン(道祖神)の火祭りで、セエトバレエ、ドンドヤキなどとも呼ばれている。 由来は、昔この辺りで目一つ小僧と呼ばれる厄神が、村人の行いを帳面に書いて廻っていたところ、夜が明けてしまい慌てて帳面をセエノカミサンに預け、そのまま帰ってしまった。 帳面を預かったセエノカミサンは困り果て、自分の家とともに帳面を燃やしてしまったと云う。 これがセエトバレエ(左義長)の始まりと言われている。
浅間神社 中郡大磯町大磯1592

 道祖神社を参拝したら、先程の四つ角まで戻り、国道139号線を横断し、その先の路地を直進する。 120mほど進むと、左手には魚屋が2軒連なってあり、右手に浅間神社が鎮座していた。



 寛政年間に編された東海道分間延絵図に記載があることから、それ以前の創建と云われている。 天保七年の半七火事にて焼失したため弘化二年に再建された。 近代においては明治三十五年に再び焼失し四十年に再建されている。
 祭神は木花咲耶姫である。


秋葉神社 中郡大磯町大磯1061隣

 浅間神社を参拝したら、秋葉神社に寄り道だ。 四つ角まで戻り(10m程)、左手の路地を行くと国道1号線に出るが、その直前の左手に秋葉神社があった。


鳥居

社殿

神額

 宝暦十二年に宿場のほとんどを焼失した大火があり、遠州秋葉神社より秋葉大権現を勧請し宝暦十三年に秋葉社を建立し宿場の安全を祈願した。明治五年の神仏分離令により社を大磯駅前の梅浦家別荘内に遷移し秋葉神社と改称した。その後大正七年現在地に移された。
 祭神は火防の神の火之迦具土大神である。

熊野神社 中郡大磯町大磯1532

 再び先刻の四つ角に戻り、浅間神社の前の道を先へ200mほど進むと右手に熊野神社が鎮座していた。


鳥居

社殿

神額

 ここにも道祖神の祠がある。「第三番所」で祠の中には双体道祖神像が祀られていると立て看板に書いてあった。 残念ながら拝観出来ず。


八大龍宮社 中郡大磯町大磯1398

 熊野神社前の路を少し戻り、右手の海に続く路地に入ると浜との間を奔る道路の手前に八大龍宮の古い祠があった。


鳥居

社殿

浜の社殿

 八大龍宮の隣に道祖神の小さい祠がある。「第五番所」で祠の中には木製の小宮が納められている。 海沿いの自動車専用道の下を潜って大磯港の浜に出ると「浜の社殿」がど真ん中に「デン!」と鎮座している。
 かつて大磯港周辺には三つの「龍宮祠」があったのだが、大磯港の近代化の際、ここ(大磯港広場)に寄せ宮となったと云う。

愛宕神社 中郡大磯町大磯1146

鳥居

社殿

 次は愛宕神社だ。熊野神社前の路に戻り神社の前を通り先へ進む。 二車線の道路との四つ角に出たら山の方角の右手へ折れる。路地を少し行くと国道1号線(東海道)に出た。 国道1号線にぶつかったところにある「照ヶ先海岸入口」交差点で一号線を横断し、少し右手にある横浜銀行脇の路地に入る。 150mほど進むと切通しの右手に愛宕神社がある。

白山神社 中郡大磯町大磯1253隣

社祠

神額「白山神社」

 切通しを先に約50m進むと二車線の道路に出るが、その手前左手に白山神社が鎮座していた。
 伊弉冊命を祀る。


宇賀神社 中郡大磯町西小磯11

 JR東海道線「大磯」駅で下車、駅前の右手へ向かう道を進むと国道1号線(東海道)の「鴫立沢」交差点に出る。 右折して国道を小田原方向へ進み、「大磯中学校前」信号を過ぎると、東海道の松並木が次の「滄浪閣(そうろうかく)前」交差点まで暫く続いている。この交叉点の右手手前に宇賀神社がある。


鳥居

社殿


社標


 養老元年(717)以前の創建とされ祭神は大御食津姫命だ。 大御食津姫命は伊勢神宮外宮豊受姫大神の異名同神で、伏見稲荷大社の主祭神である宇迦之御魂大神とも同神だ。


白岩神社 大磯町西小磯853

 宇賀神社横の道を山側へ向かう。東海道線の跨線橋を超えて丁字路にぶつかったら左折する。四つ角で右折するとその先に白岩神社の鳥居が建っていた。


鳥居

社殿

神額

 明治十三年五月二十七日「十二所社」を「白岩神社」に改めた。明治四十年四月三十日、神饌幣帛料を供進すべき神社に指定された。 毎年三月七日の大祭には社家七人の者弓矢を持って社殿を三周して石段を下り鳥居前にて矢を射る催しがある。 昔は乗馬姿にて流鏑馬の式を為していたが、現在では羽織、袴、白足袋姿で流鏑馬を斎行している。
 王子窪、谷戸等の字は頼朝の祈願所と伝えられ、参道には樹齢数百年を経た老松があったが、松食虫の害で昭和二十二年九月十日伐採されてしまった。 明治六年七月三十日に村社に列せられている。
 宮上の岩盤上には曽我五郎の力石があり、その昔一夕大磯の遊郭に通う帰途この岩盤上より力試しに投げた大石が田の中に落下、田仕事の邪魔になっているが、「動かすと病魔が打ち続く」との言い伝えを恐れて今もそのままだと云う。

八坂神社 中郡大磯町西小磯279

鳥居

社殿

手水舎

 JR東海道線「大磯」駅で下車、駅前の右手へ向かう道を進むと国道1号線(東海道)の「鴫立沢」交差点に出る。 ここで右折し小田原方向へ向かう。1kmほど先「西柳原」交差点の手前左手に鎮座している。


八坂神社 中郡大磯町国府本郷北中丸753

全景

社殿

 JR東海道線「大磯」駅で下車、駅前の右手へ向かう道を進むと国道1号線(東海道)の「鴫立沢」交差点に出る。 ここで右折し小田原方向へ向かう。1kmほど先「西柳原」交差点の手前左手に鎮座している。


守公神社 中郡大磯町国府本郷1120-11

 先程の四つ角まで戻り、右折する。ここから守公神社までは少し距離がある。 600m程真っ直ぐ行くと、城山トンネルがある。トンネル内は車が通るとタイヤが路面で擦れる音が大きく響き煩い。そうはいっても、幅2m程の歩道があり、安心して歩けるのはありがたい。トンネルを抜けると右手には大磯運動公園がある。 さらに道なりに進む。トンネルを抜け400m程進むと左手に平塚学園総合グランドがあり、更に400m程進んだところに守公神社はあった。


鳥居

社殿

 創立は養老二年、養老の律令により国府祭の制度が出来た際に総社六所神社の摂社として六所神社を守護する神として境内に祀ったのが始まりだ。 天保10年に至り、天下祭と称する国府祭の守護神に列せられ現地の馬場に奉還した。 昔から一家の繁栄と商売繁盛、並びに子供を災難から守って下さると謂う神徳が崇いと伝えられている。

六所神社 中郡大磯町国府本郷935

 守公神社参拝後は今回最大の目的だった六所神社参拝だ。もう珍しくもなくなった夏日だが、たまに散策する者にはキツイ。 既に持参していた魔法瓶の冷たいカルピスは白岩神社で空になってしまった。
 神社前の道をひたすら先へと歩む。「月京」交差点で左折し、次の「大学病院入口」交差点で左折し、すぐに南へ向かう道に入る。 東海道線手前50mほどにある右手路地に折れると150m先右手に六所神社がある。
 相模国の総社六所宮だ。国道一号線に面した赤い一の鳥居から境内までは参道で繋がっているが、途中でJR東海道線の線路を潜る。


六所神社 - 一の鳥居

拝殿


 第十代崇神天皇の頃、出雲地方から氏族が移住し、この地を柳田郷と名付け、氏族の祖神「櫛稲田姫命」を守護神とし「柳田大神」と称た。 御創建は崇神天皇甲申の歳と伝えられている。 大化改新後、奉遷歴勅を以て相模国八郡神祇の中心の相模国の総社として現鎮座地に遷座した。 その時より、柳田大神に、一之宮寒川神社、二之宮川勾神社、三之宮比々多神社、四之宮前鳥神社、平塚八幡宮の分霊を合わせ祀り相模国総社「六所神社」と称されるようになった。


弁天社

手水舎

神楽殿


神輿

 境内に入ると参道の両側に神池があり、右側の池には水天宮等が祀られている。 さらに進むと右手に手水舎、社務所があり、左手には神楽殿、神輿庫が配置されている。


八坂神社 中郡大磯町国府新宿536付近

鳥居

社殿

手水舎

 JR「大磯」駅前から神奈中バス「平43 国府津駅行 」か「平47 二宮駅南口行」に乗り、大磯プリンスホテル入口」バス停で降車。 100mほど先の「国府新宿」交差点で右手の道におれJR東海道線を潜りその先にあるコンビニ「セブンイレブン」先の左手脇道に入ると50mほど先右手にある。

日吉大権現 中郡大磯町国府本郷北中丸753

 JR東海道線「大磯」駅で下車。 駅前より神奈中バス「平43 国府津駅行 」か「平47 二宮駅南口行」に乗り、「変電所前」バス停で降車。 50mほど戻り、「変電所前」交差点で渡るとすぐ右手に山側へ向かう脇道がある。 この道を真っ直ぐ行くと山裾にある。


鳥居

社殿

手水舎

 蓮花院の開山は法印朝慶と伝える。 平安時代後期弘法大師の御教え真言密教の教理を広め「済世利人」の大願を興し山王台に「日吉山 神宮寺 蓮花院」を創設。 「日吉山王社」を蓮花院の鎮守社として奉迎、「日吉山大権現」と号す。


あとがき

 今回使った資料は、以下のものだ。ほとんど概略の地図なのでコース取りにはいつもより神経を使ったが、なんとか悔むほどの間違いもなく巡ることが出来た。 やはり問題は天候だ。散策した日は快晴で、しかも夏日だったので、全身汗びっしょりになったが、帰りに乗った平塚行のバスの冷房がなんと気持ち良かったことか!
【資料】
大磯社寺探訪(大磯町観光推進室)

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