事事関心! 仏閣探訪:
[ 神奈川県川崎市/川崎大師(平間寺) ]
神奈川県川崎市/川崎大師(平間寺)      2012/12/24(月)新規
探訪案内

 川崎大師は、京急「川崎」駅より大師線で三つめの「川崎大師」駅で下車、左手の大師参道商店街を通り徒歩8分の処にある。
 川崎大師(厄除大師)の通称で知られている金剛山平間寺は高尾山薬王院、成田山新勝寺とともに智山派「関東三山」の一つである。総本山は京都東山七条にある智積院である。
 開創は大治三年(1128)漁夫の平間兼乗が夢のお告げにより海中から弘法大師像を拾い上げ、これを安置する堂を建立したのが始まりと伝えられている。 開基は尊賢上人である。
 もろもろの災厄をことごとく消除する厄除大師として、霊験あらたかなことは、むかしから有名で、厄除け祈願で全国的に知られ年間約1000万人の参拝者が訪れるという。

寺名: 金剛山 金乗院 平間寺(川崎大師)
宗派: 真言宗 智山派
本尊: 弘法大師
創建: 大治三年(1128)
開山: 尊賢上人
開基: 平間兼乗
札所: 関東八十八箇所特別霊場、関東三十六不動7番、新四国東国八十八箇所1番
   武相不動尊1番、京浜四大本山
住所: 川崎市川崎区大師町4-48
アクセス: 京急大師線「川崎大師」駅下車、徒歩8分。

【履歴】
・2014/01/22(水): 01/22(水)探訪

仲見世通り

仲見世門

飴打ち

 大師駅から続く大師表参道商店街から右に折れると仲見世入口に「大師 仲見世」の赤門が見える。参拝者が途切れることなく往来する様から賑わっていることが推し量られる。
 通りに入ると「トコトン!、トコトン!」とテンポの良い打音が響いてくる。近づいてみると、熱々の飴を切り分ける飴打ちの音だ。職人が飴を切っているが残念ながら音はスピーカから聞こえている。

大山門

大山門

偏額「金剛山」

 仲見世通りを抜けると広場を隔てて建つ大山門が迎えてくれる。
 この大山門は、当山開創850年の記念事業として昭和52年に建立された。 大山門は堂塔伽藍をかこう浄域結界の総門で、四方に京都・東寺の国宝尊像を模刻造立した四天王像が奉安されている。


増長天〔南方〕

持国天〔東方〕

多聞天〔北方〕

広目天〔西方〕
不動門

不動門

 初代の山門(現在の不動門)は第42世隆超大僧正が昭和二十三年に有縁の地から譲り受け移築建立され、昭和五十二年に現在の大山門が建立されたことに伴い、不動門として現在地に移築された。
 門の内側には、奉納された大きな草鞋が並べて飾られている。


大本堂

大本堂

偏額

長提灯

 大本堂は、平安期の建築様式に近代的感覚を盛り込んだ大伽藍の鉄筋コンクリート造で、昭和三十九年5月に落成した。 堂内には御本尊厄除弘法大師を中心に、不動明王・愛染明王などの諸仏が奉安されている。 また、古来より勅願寺に列せられた由縁によって大本堂大棟には菊花の紋章が許されている。
 この長提灯は江戸町火消第二区が昭和33年(1958)5月に奉納した一対物のようだ。

八角五重塔

八角五重塔

 八角五重塔は、昭和五十九年の当山吉例大開帳ならびに弘法大師1150年御遠忌を記念し落慶した。 この五重塔は、境内と諸堂宇との調和を考慮し、さらに真言の様式にかなうよう華麗にして格調ある「八角」とされている。 八角は最も円に近い建造物の形といわれ、「包容力」「完全性」を象徴している。
 八角五重塔の地階には、釈迦如来を本尊とする慰霊堂、一層には金剛界、五智如来と真言八祖が祭られている。 二層は金剛界及び胎蔵界の石彫梵字曼陀羅とともに中央に恵果阿闍梨(中国の高僧・弘法大師の師僧)と、向って右に弘法大師(空海上人)、左に真言宗中興の祖興教大師(覚鑁上人)の尊像をそれぞれ祭っている。 塔上の相輪の下の露盤内には、翡翠の金剛界大日如来像が納められている。

大本坊

大本坊

玄関正面

 大本坊は第二次世界大戦の戦禍で消失し、同時に大本堂も失ったため、一部改造・荘厳を施して昭和二十年12月から仮本堂として活躍した建物だ。 その後、大本堂再建の日まで仮本堂として使用され、昭和三十三年五月に御本尊は現在の大本堂へ遷座した。

不動堂

不動堂

 不動堂は明治二十三年に創建された。なお、現在の不動堂は、昭和三十九年四月に再建されたものだ。 その御本尊・不動尊像は成田山新勝寺御本尊の分躰である大聖不動明王を勧請し奉ったものである。 毎月28日がお不動様の縁日になっている。
 「武相不動尊霊場第一番札所」、「関東三十六不動霊場第七番札所」でもある。


聖徳太子堂

聖徳太子堂

 大山門を潜って境内に入ると、右手手水舎の奥側に聖徳太子堂と清龍権現堂が並んで建っている。
 聖徳太子堂は聖徳太子講並びに諸職人により昭和四十一年に奉納された聖徳太子像が奉られたお堂だ。 毎年2月22日には聖徳太子年祭が執り行われ、年祭終了後には太子堂の前にて若鳶の面々によって梯子乗りが披露されている。


あとがき

 川崎大師の名物としては、のど飴と久寿餅が有名だ。
 久寿餅は小麦のデンプンを蒸して固めたもので、黒蜜ときなこを懸けて頂く葛餅様の和菓子だ。当日も、山門前に店を構える住吉の売り場は客が列をなしており、お土産としてよく売れていた。 なので、少しひねくれている私は一番列の短い売り場で"かのこ(鹿ノ子)"をお土産に購入。


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